【公務員倫理とは?】分からないは通じない!公務員面接試験・面接カードの回答方法と書き方を例文交えて徹底解説
元県庁職員のハンター公務員です
- 公務員倫理とは何か
- なぜ公務員倫理をおさえておくべきなのか
- 面接・面接カードでの回答方法
公務員倫理は面接で問われた際に「分かりません」が通用しない質問です
野球選手になりたいなら、野球のルールを知らないといけませんよね?
それと同じで公務員を目指すのであれば、まず当たり前に理解しておくべきことだからです
また公務員特有のものであり、民間企業との大きな違いでもあります
面接試験で聞かれる重要項目なので、本気で合格したいなら、必ず回答できるようにしてくださいね
では早速、解説していきます!
僕はブラック企業で働きながら、8ヶ月で受験した県庁、国税、市役所に、全て合格しました
何度も公務員倫理についての質問も受けました
だからこそ、より実際の試験に近い内容をお伝えできると考えています!
ぜひ最後までご覧ください!
公務員倫理は、全体の奉仕者として国民から期待されている行動規範のこと
国民から徴収された税金は、主に行政サービスの財源になっています
その行政サービスを執行しているのが公務員です
その公務員が不正をして、特定の個人や団体に税金を流していたら納得できますか?
またその見返りを受けていたら腹立たしいですよね
当然ですが国民の大多数が、公正な公務執行を期待しているはずです
公務員倫理とはまさにそのような「国民から期待されている行動規範」ということができます
ここではもう少し詳細に解説します
【大前提】公務員は全体の奉仕者として全力で職務に専念しなければならない
公務員を目指す人が知っておくべきこととして、憲法第15条で「公務員は全体の奉仕者である」と定められています
これは、公務員が常に公共の利益を優先すべきであることを意味します
公共の利益とは、すべての人に共通する利益や大切な事柄を指します
公務員は国民のより良い生活(公共の利益)を実現するため、全力で職務に取り組まなければなりません
その職務を円滑に遂行するためには、国民からの信頼が不可欠です
もし信頼を失えば、社会全体の不信感を招き、結果的に公務の妨げとなります
この大切な信頼を守るために、公務員倫理が存在するのです
【公務員倫理の本質】世の中の考える「公務員のあるべき姿」を裏切ってはならない
国民は公務員に対して「私たちの税金を使って、公正な公的サービスを提供してほしい」という信頼を寄せています
これは、公務員に対する国民の期待を示しています
一方で、国民はその期待を裏切る行為に対して、厳しく監視しています。
この期待と監視の両方が、「公務員はこうあるべきだ」という理想像を生み出しているのです。
その理想像、つまり「公務員のあるべき姿」を具体的に示しているのが、公務員倫理なのです。
【重要】公務員倫理は民間のコンプライアンスよりも広い範囲を含んでいる
公務員倫理は一般にいうところのコンプライアンスとは適応される範囲が異なります
公務員倫理は法令を遵守することだけではなく、普段の生活でも常に気を配って誠実に対応することが求められます
理由は、国民の信頼を得るためです
国民がイメージを持つ「公務員のあるべき姿」は、仕事をしているときだけのものではありません
仕事外であっても、「公務員のあるべき姿」を基準に厳しく監視しています
そのため公務員の信用失墜に繋がるような行為は、公務員である限りどんな場面でも許されないのです
そういう意味でより公務員にはより厳しい倫理観が求められます
公務員倫理は国家公務員倫理法・国家公務員倫理規定で規定されている
1990年代に公務員による度重なる不祥事が発生しました
それがきっかけとなり、倫理に関する法律が1999年に施行されました
- 【法律】国家公務員倫理法
- 【政令】国家公務員倫理規定
なぜ倫理にまで法整備が必要なのでしょうか?
またどのような内容なのでしょうか?
公務員試験を受験する皆さんが知っておくべき部分を解説します
国家公務員倫理法は基本的な枠組みを定める法律です
国家公務員法は、公務員の倫理に関する基本的な枠組みや仕組みを定める法律です
その目的は、公務員の不正行為や利害関係による不当な影響を防ぎ、国民の信頼を守ることにあります
内容は、次のようなものです
- 利害関係者からの贈答や接待の禁止
- 特定の国家公務員に対する資産公開の義務
- 公務員倫理審査会の設置など、倫理違反の監視・処分の仕組みを規定
国家公務員倫理規程とは何か
国家公務員倫理規程は、国家公務員倫理法に基づいて詳細なルールを規定しています
公務員が日常業務でどのように行動すべきかを具体的に指示しています
つまりこの規程の目的は、国家公務員倫理法を具体的に運用するための、基準を示すことにあります
内容は、次のようなものです
- 利害関係者との接触方法や贈答・接待に関する具体的な基準
- 利害関係者との会食や物品の授受に関する具体的な金額基準
- 申告や報告が必要な行為の範囲や手続き
- 公務員が利害関係者とどう接するべきかの詳細なガイドライン
地方公務員に国家公務員倫理法は関係ないのか?⇒関係大ありです
国家公務員倫理法について説明すると、
おれは県庁や市役所志望だから関係ない!
という人がいますが、大間違いです
確かに国家公務員法自体は、地方公務員を対象としていません
しかし、多くの地方自治体で倫理に関する規程を独自に設けています
そのベースになっているのが、国家公務員倫理法と国家公務員倫理規程なのです
多くの自治体の規程では、地方公務員と利害関係者との接し方や、贈り物や接待を受ける際の基準など、詳細な行動指針が盛り込まれています
当然倫理規程の目的は、職務における公平性や透明性を確保するためとなっています
つまり「地方公務員だから公務員倫理については聞かれない」というのはかなりズレた感覚なのです
地方公務員志望の人も必ず学習しましょう
公務員倫理について面接・面接カードで質問する理由
公務員試験では、どこかのタイミングで公務員倫理について必ず聞かれます
質問する理由は、どんなに優秀でも公務員倫理を理解できない人は公務員失格だからです
たとえば、公務員倫理なんか知るもんか!という人が公務員になるとどうなるでしょうか?
この業者に事業を発注すると、毎回焼き肉をご馳走してくれるんだよな
よし、次もこの業者に入札で有利になるような情報を事前に伝えよう!
今度はフランス料理をごちそうになろうかな
これは明らかに国民の期待する「あるべき姿」とはほど遠いものです
このような人がいると、公務員全体への不信感が高まり、社会混乱を引き起こします
そのため公務員面接の時点で、きちんと公務員として一番重要なポイントを抑えられているかを確認したいのです
公務員倫理について面接や面接カードでの回答方法
公務員倫理の質問の答えは一つです!
「公務員倫理を理解していて、遵守します」
というニュアンスで答えましょう
また公務員倫理は、いろんな角度から考えを聞かれます
次のような質問をされたら、公務員倫理について回答すべきであると考えてください
- 公務員倫理について思うことは?
- 公務員倫理とは何でしょうか
- 公務員倫理が必要な理由は?
- 公務員にとって必要な資質を3つ挙げてください
<面接カード:公務員倫理について思うことは?>
公務員倫理は、公務員が最も重要にすべきことの一つだと考えています
公務員が高い倫理観をもっておかないと、国民の期待を裏切ることになるからです
その結果とし社会不安を招き、国民の命を守るための公務に支障をきたすことも考えらえれます
私は公務員として、常に高い倫理観を持って生活していこうと考えています
公務員に必要な資質を3つ教えてください
⇒高い倫理観、誠実さ、勤勉さだと思います
高い倫理観が必要な理由を教えてください
⇒県民が求める公務員像を実現するためには、高い倫理観が必要だと思うからです
倫理観がないとどうなりますか?
⇒県民の期待を裏切ることとなり、社会全体の不安感につながります
その結果、全体の奉仕者としての職務遂行に支障が出る懸念があります
まとめ:公務員倫理は分かりませんでは済まされない!必ず理解しておこう
今回は公務員倫理について解説しました
他の質問と異なり、公務員倫理については「分かりません」が通用しません
分からない=公務員に向いていなからです
ですが、恐れることはありません
この記事で公務員倫理とは何かについて、事前に理解していれば容易に回答できます
まとめです
- 公務員倫理とは、国民から期待されるあるべき公務員像であるための行動規範である
- 公務員倫理は、民間のコンプライアンスよりはるかに広い範囲である
- 公務員倫理は、国家公務員倫理法などで規定されている
- 地方公務員であっても、倫理法の影響を受ける
- 面接試験で聞かれたら、公務員倫理を大切に考えていることを伝える
以上、今回も読んでいただきありがとうございました!